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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

PRINCIPAL MESSAGE

第1学期 始業式

校長 古賀 誠子

 春休みが終わり、いよいよ新学年の始まりです。みなさん、進級おめでとうございます。さて、ただいま読んでいただいた聖書の箇所は、私たちの「選び」についてのお話でした。「あなたがたが私を選んだのではない、わたしがあなたを選んだ。」(ヨハネによる福音書15章16節)私たちは、日常生活において、多くの選択をしています。「今日のお昼は何を食べようか、自動販売機でどのジュース買おうか」といった小さな選びから、「卒業後、どの大学に進学しようか、どの専門学校にしようか。」など大きな選択まであります。日々は、こういった選択で成り立っているといっても過言ではありません。私たちは、時に大胆に、時に慎重に、迷いながら、あるいは迷わずに、選択を重ねながら、未来へと前進しています。しかし、ミッションスクールに通う皆さんが、忘れてはならないのは、聖書の箇所にあるように、「その歩みの一歩一歩には、人間の目には到底見えない神様の深いご計画がある」ということです。「人の歩む道は主の御目の前にある。その道を主はすべて計っておられる。」(箴言5章21節)

 ただ、神様の周到なご計画はあるのだけれど、人間にはそれを選択する自由が与えられています。与えられた「自由」をどう活用するのか。昨年5月に学んだ、「選び直し」が必要になります。目の前にたくさんの選択肢があるのだけれども、どれを選ぶかはあなたに選択の自由が与えられています。「好き・嫌い」で選んでいたら、それは単なる人間の欲望にすぎず、どこかで必ず破綻します、不思議ですね。さて、今日から、新クラスで、新しい先生と出会い、新しい友と出会うことができることも、すべて神様があなたのために用意してくださったご計画に基づきます。きっとあなたに必要な、いい出会いがあることと信じています。皆さんも、そして先生たちも、古い衣をぬぎ捨て、新しい衣を着て、「新しい出会いに感謝して、この一年を大切に過ごしたい」と思います。

 さて、皆さんの教室には、プロジェクターとスクリーンが設置されていることに気づきましたか。WIFI環境も完備しました。新1年生は、全員iPadを持ち、これから授業で、一斉学習、個別学習、そして協働学習のツールとして使っていきます。発表するのが苦手なひとも、iPad上に書き出せば、みんなで抵抗なく意見交換ができます。黒板ではわかりにくいことも、画面をつかって、画像や映像でみれば、理解が深まります。ロイロノートを使って、与えられた課題に取り組んでいけば、自分のペースで、自分のレベルにあった学習がすすめられ、先生からアドバイスも個別にもらえますね。どんどん活用しましょう、力がつきます。さて、今年は、もう一つ新しい取り組みがあります。今年からチャペルノートを配付しています。チャペルで学ぶ様々な価値観、ものの考え方に対する自分の気づきを蓄積していきましょう。学力、そして人間力が向上します。素直にそして丁寧に自分の気づきを書いてみてください。話を聴いて、考えたこと、自分自身の振り返り、悩みを書いてもらってもかまいません。私も定期的にみさせていただいて、皆さんに、お返事するようになっています、一緒に楽しく取り組んでいきましょう。  

 最後に、皆さんは、今朝、生徒昇降口にある、ヨセフ様がイエス様を抱いている絵を見ましたか。フランシスコ教皇は、昨年12月8日、ビオ9世教皇が聖ヨセフを「カトリック教会の保護者」と宣言されて150年になるのを記念して、2020年12月8日~2021年12月8日を「ヨセフ年」とすると宣言されました。これから1年かけて、ヨセフ様がどのような人物であったのか勉強しますが、私のほうからも少しずつ紹介していきます。イエスの父、ヨセフ様は、大工を生業としていました。黙々と材料を削り、組み立て、仕上げていく姿が目に浮かびます。自分で最初から最後まで仕上げます。家具の仕上がりを頭に描き、それにふさわしい材料を自分で選び、材木を切り、鉋で削り、釘を打ち込んで止め、狂いなく組み立て、ふさわしい形に整え、創り上げるということです。そこには、自分で作り上げる労働の喜びがあります。しっかりとした実用性と耐久性に富むものを作るためには、時間がかかり、集中力と忍耐力も必要です。

  みなさんの学校生活にも同じことが言えます。「いい成績をとりたい、評定を高くとって、いい大学に合格したい、部活動で県大会に行きたい、全国大会にいきたい。」いくら願っても、一朝一夕にはできません。黙々と材料を削り、組み立て、仕上げていく「努力の日々」の積み重ねが必要です。「つらくても努力は必ず報われる」、白血病で闘病して2年、東京5輪代表に決まった池江璃花子さんが、涙を流しながらインタビューで話した姿に心打たれました。言葉に強いエネルギーを感じました。池江さんは、その努力に伴い、厳しい治療とアスリートへの復帰に向けて、多くの壁にぶつかりながら、並々ならぬ「忍耐」も必要だったことだと思います。そして、先にある「希望」を決してあきらめない。皆さんも、自分の目標を見据えて、それに向かって熱意をもって、努力してまいりましょう。1年かけて、3年生は、「立派な家具」を仕上げ、2年生は家具のパーツを「狂いなく組み立て」てください。実り多き1年になりますようにと祈っています。

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