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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

9月のみことば 宗教科 納富幸夫

2022年度   9月のみ言葉 と 意向 宗教科 納富 幸夫

テーマ「共に生きる」 「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。」 (「ローマの信徒への手紙」第12章15節)

○ 「キリストの価値観で判断し、行動することができます」ように。 「18歳のわたくし」より

○ 「人生のさまざまな面において、自ら考え決定したことを誠実に達成しよう」とすることができますように。 「18歳のわたくし」より

〇 紛争・対立・分裂などの不和を和らげようとする人に恵みと力をお与えください。

パウロは、「ローマの信徒への手紙」の中で、生活の基本原理である『愛の生活』について、一連の法則と 方針を次のように提示しています。

1. 迫害に対しては、「赦(ゆる)し」を。

2. 喜ぶ人と共に喜べ。

3. 他と調和して生きよ。

4. すべての誇り、へつらい、威張りを避けよ。

5. 善良だけでなく、公平であれ。

6. すべての人との平和を。 (ただし、ここで、《できるならば》とあるように、すべてのことに目を閉じる 安易な寛容ではなく「時には戦え!」と言っています・・・)

7. 復讐は神の業である、「敵」を「友」とせよ。

今回は2番目の『喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。』について少し見ていきたいと思います。 ここでいう「泣く」とは、当然のことながら「動詞」です。相手の問題に対して哀れみや悲しみを表すだけの   「同情」とは違い、相手と同じ気持ちになり、相手の事情、感情、動機を理解する「共感」に基づくものです。「共感」はただの言葉ではなく、必要に応じて相手にする行為をも含んでいます。 その「共感」に基づく「涙の絆」は、あらゆる「きずな」のうちでは、最も強力です。しかし、「喜ぶ者と共に喜ぶこと」に比べると、「泣く者と共に泣くこと」のほうが、ずっと易しいことに気がつきます。 クリスフアトモスという人の本の中に、こんな言葉がありました。「泣く者と共に泣くより、喜ぶ者と共に  喜ぶことが、高潔な者の気質をより一層必要としている。災難にあった人のために悲しまないような無情な人はいない。しかし、もう一方の、共に喜べるのは、非常に高潔な魂を必要とする。それは、嫉妬から遠ざかるだけではなく、賞賛されている人と共に、喜びを共にするからである。」と。 他人の成功を祝うことは、その成功と自分との関わりも大きく関係してきます。その成功が自分にとって、落胆を伴うものであるならば、悲しみや失敗に同情するよりも、より、困難なことということになります。最後に、パウロは言います。 『われわれが、他人の成功を自分のことのように喜ぶことが出来るのは、ただ、利己心が死んだ時である。』 言葉だけでなく、思いだけでなく、世界が求めているのは、あなたが、何かしらの実際の活動を行うことです。

今日、あなたは、何ができますか?

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