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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

「今日も身近な平和を」教頭 鶴田葉月

◆風が涼しく、コロナも少しおさまってきたおかげで、勉強や読書、スポーツに取り組みやすくなりました。10月のテーマは「幸い」、そして、聖書のみ言葉は、マタイによる福音書第5章9節「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」です。これに関して、宗教科の納富先生が、平和を作り出すには、困難に出会ったときは、それを避けず、あえて立ち向かう方向で行動することが大切だと話してくださいました。平和とは何事も無いことではなく、心の中の戦いに打ち勝った状態のことである、と。◆お祈りの意向に、「無関心を遠ざけ、貧しい人や弱い人を支え、ともに暮らす家である地球を大切にすることができますように」とあるように、無関心を忌み嫌うべきだ、と、私たちはシスター入江からも教わっています。困っている人、悩んでいる人は、何もニュースで見かけるような、事件や戦争の被害者になった方たちばかりではありません。身近に、孤独の暗闇に苦しみながら、何とか解決に近づきたいと、もがいている人がいることに気づいて、支えなくてはならないということです。しかし、家庭、学校、クラス、職場から始めようとすると、そちらの方がむしろ、勇気が必要で大変に思われます。◆先週はインドネシア・ジャカルタにある姉妹校のレジーナ・パシス高校とオンラインでミサに与かりました。互いの顔を見ながら、レジーナ・パシス高校の生徒さんは英語で、福岡海星女子学院高等学校の皆さんは、日本語で、世界の平和をお祈りしたわけです。皆さんと同じように、地の塩・世の光として、苦しむ人のために自分を役立てようとしている高校生が、日本との時差が2時間、赤道直下の国で勉強や学校行事や進路に取り組んでいる、そう考えると、自分の世界が大きくなって、視野が広がる気持ちになります。特別な役割のあった小学生や吹奏楽部や共同祈願の方たちの音楽やお祈りも、とても澄んで、落ち着いて聞こえ、心に響きました。◆せっかく平和についてミサで学びましたから、平和の実践のために、反抗期真っただ中の人も、今日は、おうちの方に、ただいまと言ってみましょう。クラスでは、特に親しいというわけではない隣の席の人に、話しかけてみましょう。そこが、自分の心の中の戦いに打ち勝つことのスタートかもしれません。◆皆さんには、きっとできる。というのは、9月10日に、第2回体験入学会があり、多くの中学生・保護者が海星を訪れて授業や、部活動に参加したのですが、このとき、補助生徒の3年生や、部活動生の皆さんが、準備から片付けまで手伝ってくれました。まだまだ残暑の厳しいときでしたが、膝をついて廊下を磨き、笑顔で中学生を案内してくれたのです。このような方たちが入学する大学、就職する企業、結婚して築く家庭、そこで出会う人は、どれほど幸せで安心でしょうか。今日も、平和を実践する一日になりますように。

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