お知らせ詳細

講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

ミッションウィークⅡ「忠実」シスター入江 純子

 台風一過の良く晴れた9月7日(日)に海星祭が行われました。学校に関わりのある方々、先生、そして生徒の皆さんは、自分のできることを引き受け、力いっぱい協力しました。海星祭の目的は「私たちの働きが、小さくされた人々に目を向け、心を寄せるものとなりますように。今、援助を必要としている人々の助けとなりますようにお導き下さい。私たちには一人一人に恵みとして喜びが与えられますように。」ということでした。
 9月のみ言葉は「タレント」のたとえ話で、「天の国は次のようにたとえられる」と話されたイエス様の言葉です。
 主人が僕(しもべ)に自分の財産を、それぞれの力に応じて、5タラントン、2タラントン、1タラントンを預けました。僕たちは旅に出て、かなり日が経って帰ってきました。5タラントン預かった僕は5タラントン儲(もう)け、2タラントンの僕は2タラントン儲けて帰ってきたのですが、1タラントン預かった僕はその1タラントンを地中に埋めておいたままでした。
 5タラントン、2タラントン儲けた僕に主人は「忠実な良い僕だ。よくやった。
おまえは少しのものに忠実であったから多くのものを管理させよう。一緒に喜んでくれ」と伝え、その後、喜びと同時に大きな働きが与えられました。
1タラントンの僕は地中に埋めておいたので、その1タラントンも取り上げられました。
 さて私は神様からどんなタレントを預かっているのでしょうか。ここでは、与かったタレントの多い少ないではなく、どれだけ忠実に努力したかが問われています。

今年は戦後80年の時を迎えています。広島と長崎に原爆が投下され多くの方が犠牲になりましたが、終戦は聖母被昇天の祝日8月15日でした。福山雅治さんが ≪クスノキ≫ という歌を作詞、作曲し、8月8日に5000人をバックに歌われました。原爆で幹だけ焼け残ったくすの木は、80年後に青々と立派に茂りました。

≪クスノキ≫   
我が魂は この土に根差(ねざ)し
決して朽ちずに 決して倒れずに
我はこの丘 この丘で生きる
幾百年越え 時代の風に吹かれ
片足鳥居と共に
人々の営みを
歓(よろこ)びを かなしみを
ただ見届けて
我が魂は 奪われはしない
この身折られど この身焼かれども
涼風(すずかぜ)も 爆風も
五月雨(さみだれ)も 黒い雨も
ただ浴びて ただ受けて
ただ空を目指し
我が魂は この土に根差し
葉音(はおと)で歌う 生命の叫びを

「我が魂は この土に根差し 決して朽ちずに 決して倒れずに 我はこの丘 この丘で生きる」
「我が魂は この土に根差し」とありますが、私の魂はどこに根差しているのでしょうか。
「人々の営みを 歓びを かなしみを ただ見届けて」「我が魂は 奪われはしない 」
「ただ浴びて ただ受けて ただ空をめざし」
「ただ」という言葉が何度も使われています。この言葉の表現の中に、忠実に生きるくすの木の姿が現れている感じがします。神の愛のはからいの中に自らを置く忠実さを感じます。
「我が魂は この土に根差し 葉音で歌う 生命の叫びを」

シスターのひとこと
海星の皆さんは、葉音で歌う、命の叫びのくすのきに負けずに、祈りを込めて歌ってください。



一覧