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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

「希望はわたしたちを欺くことがありません」シスター入江 純子

暑かった夏も終わり、秋の涼しさを感じます。体が季節の変化になじむように、わたしたちの心もイエス様の愛にとどまるようになりたいですね。

「18歳のわたくし」の中に「存在の土台に神の愛のあることを知り、生きていくこと」とあります。わたしたちの、今ここにあるという存在の土台に、神さまの愛があって生かされているということです。

神さまがご自分のひとり子イエスを愛されたように、イエス様はわたしたちを愛しておられるのです。愛はイエスさまを通して、神さまからいただいたもので、いただいたものにはお返しが必要です。愛には愛することでしかお返しできません。

第266代教皇フランシスコは2025年の聖年の公布に当たり、希望の巡礼者となるようにと、 すべての人に呼びかけられました。人は希望を「良いものへの願望と期待」として心の中に宿していますが、人生には予測できないことが起こります。

9月の終わりに、ある卒業生から「Sさんに電話をかけてやってください」と頼まれ、(急に、どうして…?)と思って様子を聞きました。Sさんの息子さんが勤め先で大きな借金をしてしまい、代々築いてきた全財産を使って全額返済したということでした。電話を掛けるとかえってSさんの心の負担になるので、お祈りしますと約束しました。必ず聞き入れられるという信頼のもと、重い心で毎日お祈りしています。裕福な家庭の再建ではなく、Sさん夫妻が人間として一回りも二回りも大きくなるようにと祈ります。神さまからいただいた愛を、愛でお捧げした二人です。暗闇で輝くキリストの光により恵みの時になることを願っています。

「神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。苦難は忍耐を生み、忍耐は試練に磨かれた徳を生み、その徳は希望を生み出すことを知っています。この希望はわたしたちを裏切ることはありません。わたしたちに賜った聖霊によって、神の愛がわたしたちの心の中にあふれ出ているからです。」   (「ローマの信徒への手紙」第5章2-5節)

聖フランシスコの希望について、次のように書かれています。

 あなたは わたしたちの希望、
 あなたは わたしたちの信仰、
あなたは わたしたちの愛徳、
あなたは 全き甘美、
あなたは 永遠の命
偉大に感嘆すべき王、
全能の神、
慈しみ深い救い主

アシジの豪商の息子に生まれたフランシスコは、初め、騎士になることを夢見ていましたが、サンダミアノの十字架からの呼びかけにより、「わが神、わが全て」を存在の土台に置き、キリストに全き似るものになることに希望をもって、貧しい巡礼者として生涯を送ることになりました。神は彼にキリストと同じ五つの傷(聖痕)を与たのです。

シスターからのお願い 
シスターの重い心のお祈りにあなたたちの心を合わせてください。
キリスト様は聞き逃しません。

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