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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

「信じる!」教頭 鶴田 葉月 

  四季折々の風景が楽しめる海星のキャンパスですが、秋の海星は、うろこ雲の夕焼けや、野鳥が遊ぶ老司池、桜の紅葉が美しくて11月もなかなかいいでしょう!さて、今月のテーマは「信じる」、そして、聖書のみ言葉は、ヨハネによる福音書第14章1節「心を騒がせるな。神を信じなさい。そしてわたしをも信じなさい。」が採用されています。誰でも若い頃は、何事も経験が少ないし、うまく行くかどうか自信がなくて、不安なものです。それでも、というか、だからこそ、多くの人が、口には出さなくても、実はひそかに自分を奮い立たせてチャレンジし、努力を重ねています。今は迷ったり、心配したりしても、安心してください。なぜなら、年月が経って振り返るとき、失敗したことはなぜか忘れているし、覚えていることは上手く行ったことばかり…となるからです。

 先月、引率した2年生の修学旅行では、宿泊したホテルで、食事のお世話をしてくれたスタッフの方が、声をかけてくださっておっしゃるには、「りんごジュースを手渡しただけでも、どの生徒さんもありがとうございますとお礼を言ってくれます。すばらしいことです。」と。この研修で、皆さんは、それぞれに楽しんだり学んだりできたのはもちろんですが、先ほどのホテルスタッフの方をはじめ、聖心女子大学でも、ディズニーシーでも、出会った方たちに笑顔や挨拶という形で幸せをプレゼントしたにちがいありません。オープンキャンパスでは、毎回、多くの中学生が、「在校生が優しかった」とアンケートに回答してくれています。皆さんも、初めからそうだったわけではなく中学時代はもしかしたら、…例えば、気分が乗らないときにまで、相手の気持ちになって親身なお世話や朗らかな挨拶をするというのは、難しかったのかもしれません。それがいつの間に、皆さんはこんな風に成長したのでしょう。

 アシジの聖フランシスコの集いで、シスターが、「大きな苦しみを背負った人は人間として2倍も3倍も成長する。」と話して下さいました。苦難は私たちを強くし、忍耐する力と希望を与えてくれるということです。私はつい、生徒さんたちや自分の子どもなどが、苦しみのない人生を送ってほしい、進学先でも就職先でも結婚した家庭でも、温かい良いひとばかりに囲まれますように、と願ってしまうし、私自身がプライベートでも仕事上も、大問題が起きたとき、「私でよかった!」と思ってしまいます。が実は、困難も、私たちの成長のために神さまがくださっているということですね。困難があっても乗り越える力をいただけて、何事も上手く行く、会いたい人には会えるし、勝ちたい場面では勝てる、ほしい物は必ず手に入れられる。心からそれを信じて、今日も一日を大切に過ごしましょう。

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