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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

第3学期 始業式 校長 古賀誠子

新年あけましておめでとうございます。皆さんは、クリスマス、お正月をどのように過ごしましたか。2学期の期末試験以降、1か月近く、読書をしたり、映画を見たり、あるいは自分の趣味に時間をたっぷりと時間を使うことができたのではないでしょうか。また、この時期は、家族と共に過ごす時間が多いので、普段はできない手伝いをしたり、将来について話し合ったり、新年の抱負を互いに述べあったりもしたことでしょう。

今日は、本日の聖書の箇所を中心にお話をしたいと思います。少しだけ難しい話をしますが、頑張って、聴いてください。これは、今年度のテーマである「希望は欺かない」と深い関わりがあります。私からの新年最初のメッセージです。

一般的に言う「希望」には2種類があります。それは、英語で区別するとExpectationとHopeです。Expectationは、日本語に訳すと、正確には「期待」、これは、人間が作り出すものです。そのため、時に、自分の思い通りにならないことがあります。もう一つは、Hope、これは、「希望」あるいは「望み」と訳しますが、聖書の中では、すでに人間の心にまかれているものと考えます。深めて解釈すると、「神への信頼」、「神との約束」を意味します。Hope は人を欺くことがありません。そこに神様のご計画が働いているからです。しかしながら、Expectationも、Hopeも両方、人が前を向いて歩んでいくには欠かせないものです。

概して、私たちは、Expectationのほうを希望と呼んでいます。したがって、人間が創り出したものですから、どんなに願っても、叶わないことがあります。あなたが立てた計画がくじかれる時もあります。「どうして自分だけ?」という気持ちが湧いてきた経験は、皆さんにもこれまであったことでしょう。そのような時は、自分の人生がどのような方向にこれから向かっていくのか、不安で仕方がなくなります。

生き方がとても「受け身」に聞こえるかもしれませんが、私はこのような時は、自分が願っていたことが、神様が私に期待されたことと、違ったのだと思うようにしています。それならば、神様はわたしに何を望んでおられるのか、それを考えると、Hopeへの考察にたどり着きます。

神様はわたしにどのようなHOPEをまかれたのか。年末のクリスマスミサ時に、映像が流れました。歌の中に、イエス様のご降誕のことを繰り返し、こう述べていました。“Hope was born this night.”決して、“Jesus was born tonight.”という歌詞でなかったことは、皆さんも覚えていることと思います。イエス様のご降誕を通して私たちひとり一人にまかれた希望、それは神様ご自身の希望とも言えるでしょう。したがって、私たちはどんなに絶望することがあっても、この希望があるかぎり、神がわたしをしかるべき場所へと導いてくださるはずだと考えることが出来るようになり、最初にお話しした「神への信頼と神との約束」、つまりHOPEにたどり着きます。

昔から人間は自分の運命について二つの見解を持っています。一つは、人間は自由にその生涯を自己の努力を持って望むままに、築き上げることが出来るという考えです。

もう一つは、それとは反対に、人間はどれだけ努力しても、ある定められた力の下に在って、定められた計画に従うのであり、一歩もそこから外に出ることは出来ないとの考えです。

前者は「自由意志」を強調するものであり、後者は「宿命」いう考え方です。あなたはどちらの考えを好みますか?二つの考えにはそれぞれ意味があり、どちらか一方が正しい考え方で、他方は誤りであると言うことは出来ません。しかし、わたしは、これら双方が合わさった時に、真の意味での希望が実現するのではないかと考えるのです。Hope、神への信頼と約束を土台にし、人間がつくり出すExpectationは、必ず実現していきます。

さらに、聖書に拠って考えてみます。宗教の時間にすでに習っていると思いますが、神はイスラエル民族に土地を与えられました。しかしそれを獲得するか否かはイスラエル民族の責任なのです。恩恵の贈り物は神から与えられるものですが、人間の視点から考えると、同時にそれは努力して、獲得すべき課題・任務でもあります。「棚から牡丹餅」のようにはなりません。これが聖書の考え方です。

2026年の年は始まりました。皆さんは神様からどんな恵みを受け、どんな抱負・希望・計画をあたえられているのでしょうか。それらはみなさんに神様が与えてくださった恵みです。そして、いただいた恵みが実現されるように努めるのは私たちの課題です。これから一般入試に臨む3年生、最後まで、あきらめないで頑張ってください。あなたの希望が叶いますようにと祈ります。

最後に、本日の朗読箇所、イエス様の言葉を忘れないでいて欲しいのです。これがHOPEそのものです。「そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである。」(マタイ7:24-25)。

今年も、様々なことにチャレンジしながら、「HOPE and EXPECTATION」の精神で、前を向いて生きていく私たちでありたいと思います。

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