お知らせ詳細

講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

神の平和 シスター入江 純子

今日も皆さんは、何の心配もなく、元気に登校できました。しかし私たちが生きているこの時に、世界のいたるところで戦争が続いています。何万という人が戦場で犠牲になり、親や子ども、友人を失った何十万もの人たちは、大きな喪失の中で生きておられます。テレビニュースでは、食料も家もなく逃げ惑う方たちの映像が、毎日報じられています。とても正面から見ることができない悲惨な画像です。

生徒手帳にある「18歳のわたくし」の中に、「人と共に人のために生きようとすることが、自己を成長させ、世界の平和につながることを知っています。」と書いてあります。つまり、私たちは、人のために生きようとする自分になることが求められているのです。そうすることで世界が平和になるのだから、ここでは自己を生きることの責任が問われているということです。

修道院でも、私たちは毎日、世界平和のために祈っています。
「慈(いつく)しみ深い父よ、すべての悪から私たちを救い、現代に平和をお与えください。 現実を変えるにはあまりに無力だと感じる時、小さな一歩が、小さな祈りが、あなたの正義を実現するために力となることを教えてください」

小さな一歩、小さな祈りとは、行動と言葉です。皆さんも、「今この時にこの地球上で戦火に苦しんで いる人たちに対して、私に何ができますか?」と、自分に聞いてみてください。

さて今月のテーマは 「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える」です。 神さまが私たちに与えられる平和とは何でしょうか。

「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(「マタイによる福音書」第5章9節)                      

「何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある。
 黙する時、語る時、 戦いの時、平和の時。」(「コヘレトの言葉」第3章1,7,8節)

平和を実現する人々は神の子と呼ばれる。今が平和を実現する時です。こういう時に私たちは今、ここで 命をいただいて存在しています。神さまに愛をいただき、無条件に愛されている自分を体験した人は、恐 れず自由になれるのです。マリア様のように、恐れず、自分を差し出すことができます。神は、「わたしの平和を与える」と言われました。平和は神からの賜物であり、平和は祈りによって与え られるものです。どんな時にも祈りましょう。祈りは平和を願う者の第一の視点です。

シスターのひとこと  平和を願う海星の皆さんは、今日のおやつをちょっと我慢してお捧げしましょう。こんなことが戦火の中におられる方に何になるのだろうと思いますか。いいえ、大丈夫です。平和を与えてくださる神さまは、そんなあなたの心を見逃しはしません。

一覧