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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

5月のみことば 宗教科 納富幸夫

「わたしはこの目であなたの救いを見た」(「ルカによる福音書」第2章30節)

5月は聖母月です。

マリアの汚れなき み心に世界平和を願いましょう。

○ 「世界の平和」を願い、「人と共に 人のために 生きる」ことができますように。 「18歳のわたくし」より

○ 「自分と異なる様々な考えに心を開き、柔軟な姿勢で生きること」ができますように。 「18歳のわたくし」より

○ ロシアの武力によるウクライナへの侵攻を止め、対話による平和がもたらされますように聖母マリアの 取り次ぎを願います。この困難な状況を支え、どうか希望の力をお与えください。

マリア様の祝日は、教皇様が教義と宣言されたものだけでも年間26回あります。マリア様は「聖母マリア」「元后童貞マリア」(5/31が祝日)」「無原罪の御宿り」「マリス・ステラ(海の星)」「暁の星」「汚れなき御心」「使徒の元后」「恩寵の代願者」「ロザリオの聖母」「あわれみの元后」「天の元后」「地の女王」等々、数多くの名で呼ばれています。

今月行われる「聖母月の集い」の中で読まれる福音は、『ルカによる福音書』第2章25-35節です。その中のマリア様は、マリア様の人生における悲しみに関連しており、「悲しみの聖母」と呼ばれています。

*【イエスが誕生して40日が過ぎ、ヨゼフとマリアは「幼子を主に捧げる」ためにエルサレムの神殿に上ったとき、二人の老人に出会います。その中の一人、シメオンから「幼子イエス」のこれからの活動とその運命についての預言を告げられます。その一つが、イエスは多くの者が倒れる原因になること。イエスの『善』に直面して多くの人が敵対し、裁かれること。二つ目は、多くの人が立ち上がる原因になること。イエスが罪の生から善の生へ、古い生から新しい生へ、恥の生から栄光の生へと高めてくださること。三つ目は、イエスは多くの反対に合うこと。イエスを前にしての中立は有りえず、イエスに従うか争うかのいずれしかないこと。従うことに神の国があるのに、人間の自尊心や我欲がそれを妨げ、人生の悲劇が生まれてくると告げられたのです。】

シメオンは、これらのことを「イスラエルの民に慰めを与えて下さる方に会って告げるまでは死なない」と いう神の言葉を信じ、つつましく生活する中で忍耐強く待ち続けた人でした。そして、イエスと出会った時、「わたしはこの目であなたの救いを見た」と神をほめたたえました。 このシメオンの預言が、「聖母マリアの七つの悲しみ」の第1です。第2は「エジプトへの避難」、第3は「エルサレムでイエスを見失ったこと」、第4は「カルワリオ(十字架の道)でのイエスとの出会い」、第5は「十字架の下で佇(たたず)む母マリア」、第6は「十字架からおろされたイエスを腕に抱かれた母マリア」、第7は「イエスを墓に葬(ほうむ)られる母マリア」

マリア様は、いつもイエス様と喜びや苦しみを共にされていました。ピオ七世教皇はマリア様を『同感受難』であるとされ、「苦しみの剣は 『御母光栄ある童貞汚れ無きみ心のマリア』のやさしき御心を貫いた」とされて[悲しみの聖母] の称号と共に、1814年9月15日を祝日と定められました。 ピオ12世は1944年5月4日、全世界を巻き込んだ戦争を終わらせるため、全人類を「聖マリアの汚れなき み心」に奉献され、ほどなく全世界は終戦を迎えました。

多くの悲しみを経験されたマリア様の取り次ぎを願って祈る時、必ず邪悪な心も和らげられることを信じ、神の御心を生きたマリア様に倣ってこの聖母月を過ごしたいものです。

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